~About主婦の徒然日記~

季節の花々やペットに癒される日々の徒然を綴ります。

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映画 『風立ちぬ』

 
 
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~story~
 
幼い頃から空にあこがれを抱いて育った学生・堀越二郎は、
震災の混乱の中で、
少女・菜穂子と運命な出会いを果たす。
 
やがて飛行機設計技師として就職し、
その才能を買われた二郎は
同期の本庄らとともに
技術視察でドイツや西洋諸国をまわり、
見聞を広めていく。
 
そしてある夏、
二郎は避暑休暇で訪れた山のホテルで、
菜穂子と再会。
やがて2人は結婚する。
 
菜穂子は病弱で療養所暮らしも長引くが、
二郎は、愛する人の存在に支えられ、
新たな飛行機作りに没頭していく。
 
***
 
 
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***
 
スタジオジブリ最新作「風立ちぬ」を観て来ました。
まずは画像ありき!のジブリ作品らしく、
切ないほど美しい画像に感激!です。
 
堀辰雄の原作「風立ちぬ」に
ゼロ戦設計者の青年技師、
堀越二郎の半生が
巧みに織り交ぜられた、素晴らしい作品でした。
 
断じて!子供向きの作品ではありません。
ある程度の飛行機と歴史の知識がなければ、
退屈で楽しめない作品かもしれません。
 
その分、マニアの人にとっては堪えられない訳で、
目に焼きつけたいようなシーンが、
随所にあったようです。
 
美しい画像と対極にあるような、関東大震災の痛ましい場面、
その後、破壊と殺戮の兵器と化す、
悲劇のゼロ戦の運命を暗示するような、
無彩色で無残なラストシーン・・・
 
だからこそ、一時の山の避暑地のシーンや、
限られた時間の中で貫く一途な恋が、
一層美しく、光り輝いて見えるのですね。
 
資源もなく、技術も20年遅れのこの国で、
エンジニア技師が、「美しい飛行機」を作りたいという、
強い意志とその美学、
技術者同士が描く明るい未来と、
あまりにも違いすぎる現実の悲劇・・・
 
終始、控えめの描写で、
はっきりとした結果の見えるラストではありません。
だからこそ、想像出来る人は泣けるのです。
 
感想には、賛否両論があると思いますが、
これは、宮崎駿監督その人!が作りたかった映画だと思いました。
 
ジブリアニメで、飛ぶシーンのないものは、
ほとんどありませんからね。
以前から、この方はかなりの飛行機マニア?に違いない!
と思っていましたよ。
 
1920年代の、かなりの拘りを感じさせるレトロな街並や、
ピアノ伴奏に合わせて
「会議は踊る」を歌う、楽しげなシーンが印象的でした。
 
それにしても・・
堀越二郎さん、たばこ吸い過ぎです。
奥さん結核なんだから、自重しましょうよ!
と、つい言いたくなる、
完熟とまとなのでした。